映画とドラマに沼る主婦

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連続テレビ小説「カーネーション」の第90話のあらすじは

連続テレビ小説カーネーション」の第90話のあらすじは以下の通りです。

第16週「揺れる心」「ホテイアオイ

第90話は、糸子と北村、そして周防の関係がさらに深まる展開で、見逃せない内容でした。戦後の日本、ファッション業界が急速に変化する中、糸子が新しい時代にどう向き合っていくのかが描かれています。この回では、ディオールに影響を受けた洋服の試作品が話題の中心となり、その背後にある糸子の情熱と葛藤が際立ちます。

周防が次々とディオールを模した洋服の試作品を仕上げていく姿は、職人の手腕を感じさせ、糸子もその完成度に満足します。しかし、北村は生地代がかかりすぎていることに不満を漏らし、激しい議論が繰り広げられました。戦後の物資不足が続く中、いかにしてコストを抑えながらも高品質な商品を提供するかという問題は、当時のファッション業界全体において大きな課題でした。糸子は北村に、単に利益を追求するだけではなく、現場での顧客との信頼関係を大切にする姿勢を見せるため、自らの店に連れて行く決断をします。

店に到着した北村は、次々と訪れる客に丁寧に対応する糸子の姿に驚かされます。特に、サエがギャザーのいっぱいあるスカートを希望する場面では、糸子の柔軟な対応力が光ります。一人一人の客の要望を真剣に聞き、彼女たちに寄り添う糸子の姿勢は、単なる商売人ではなく、服作りを通じて人々の生活を支える使命感を感じさせます。しかし、そんな糸子を、北村は飽き飽きとした表情で眺めているのが対照的でした。

このシーンは、戦後の日本において既製服が台頭してくる時代背景をよく反映しています。大量生産に目を向ける北村と、一人一人の顧客に寄り添う糸子の対立は、旧来の価値観と新しい時代の流れの衝突を象徴しているように感じられます。

また、夕方に帰ろうとする北村を千代や昌子が引き留め、酒が入ると北村は饒舌になり、男ばかりの環境で育った自分の過去を語り出します。糸子たちの温かいもてなしに、北村は感極まって涙ぐむ場面は、彼が抱えている孤独や苦労を垣間見せ、非常に感動的でした。人々の温かさに触れた北村は、翌朝、小原家で目を覚ました時にはすっかり毒気を抜かれたような表情を見せ、ついに「女と服はわからない」と言い切り、すべてを糸子に任せる決意を固めます。

糸子の情熱と信念が、周囲の人々にも影響を与え、ついには北村さえもその力を認める展開は、このドラマの大きな見どころです。