第60話「戦乱から見えたもの」
第60話は、歴史ドラマファンにとって深い感動と考察をもたらす重要なエピソードです。この回では、激しい戦乱の中で医術の意義とその役割が浮き彫りになります。ホ･ジュン（ホジュン）が自身の忠心を証明し、ドジ（ドジ）が彼の過去の行いを悔い改めるシーンは、彼らの成長を象徴する重要な瞬間です。
ホ･ジュンがドジに殿下の針治療を任せた場面は、彼の信頼と勇気を示しています。治療後、殿下が意識を取り戻すことで、ホ･ジュンの判断が正しかったことが証明されます。この瞬間、彼はドジの罪を許すよう殿下に願い出ます。ホ･ジュンの器の大きさに感心し、彼がどれほど真摯に人を思い、信じているのかが伝わってきます。
一方、ドジが嫉妬心にかられ、自らの行動を反省して謝罪するシーンは、過去の対立が解消されるきっかけとなります。彼の告白は、友情と成長の物語をより感動的にしています。敵軍の攻撃が衰えず、平壌（ピョンヤン）が陥落する中で、義兵たちが果敢に立ち向かう姿には、歴史の重みを感じずにはいられません。このような戦の中で、個々の人間の物語が交錯し、時代の流れに翻弄されながらも人間らしさを失わない様子が描かれています。
さらに、光海君（クァンヘクン）が平壌を守ると誓ったものの、戦況が急変する中、明（ミン）の援軍が到着し、義兵の活躍が目立ちます。この逆転劇は、物語に緊張感をもたらし、視聴者を引き込む要素となっています。歴史ドラマにおいて、このような戦局の変化は非常に重要であり、リアルな人間ドラマを見せてくれます。
そして、ホ･ジュンが痛感したことは、医術をより民衆の身近なものにしなければならないということです。戦乱による多くの死者は敵の攻撃によるものだけでなく、疫病や疾病によってもたらされたことが強調されます。この視点は、医療の重要性や、人々の健康を守ることがいかに大切であるかを訴えかけます。ホ･ジュンの心の変化は、彼自身だけでなく、歴史全体を見つめ直す機会を与えてくれるのです。
このように「ホジュン～宮廷医官への道～」は、ただの歴史ドラマではなく、戦乱を通じて人間の心や絆、医療の重要性を問いかける深い作品となっています。次回は、ホ･ジュンがどのように医術を発展させ、民衆に寄り添っていくのか、そして彼の仲間たちとの絆がどう変化するのかが気になるところです。歴史ドラマファンには、これからの展開に期待が高まります。
