映画とドラマに沼る主婦

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胡歌(フー・ゴー)のデビューから20年 !?

胡歌(フー・ゴー)は、20年以上にわたって中国のエンターテインメント業界を牽引し、多くの名作に出演してきました。彼の演技の魅力は、時代劇(古装ドラマ)と現代劇のどちらにおいても存分に発揮されています。果たして、胡歌の魅力がより際立つのは、壮大な歴史ドラマの世界か、それとも等身大の人間ドラマの中なのか——あなたはどちらの胡歌が好みでしょうか?

 

1作目 2004年「蒲公英」 胡歌の初主演ドラマ。程灏(ちょう・こう)は、胡歌が演じる理想に満ちた青年農学者で、夏雪(か・せつ)の夫。台湾から中国本土へ帰省中に事故で記憶を失い、偶然入院した病院で夏雪の双子の妹・夏冰(か・ひょう)と心を通わせ、愛し合うようになります。

やがて夏雪が白血病を患い、夏冰の骨髄移植が唯一の治療法に。程灏は彼女に助けを求め、最終的に姉妹は和解。彼の記憶も戻り、夏雪と再び夫婦として生きることを決意。夏冰は彼への思いを断ち切り、新たな人生を歩み出します。

胡歌は、愛と記憶の狭間で揺れる程灏を繊細に演じ、深い感動を与えました。

 

2作目 2005年 胡歌が演じる『仙剣奇侠伝』の主人公李逍遥(り・しょうよう)。小さな漁村の店員として育った彼は、正義感が強く、勇敢で冒険心にあふれる青年です。

ある日、偶然出会った南詔国の姫・趙霊児(ちょう・れいじ)と結ばれるも、敵の襲撃で離れ離れに。彼は剣術を学び、林月如(りん・げつじょ)ら仲間と共に旅をしながら成長していきます。最終決戦では、愛する霊児が犠牲となり、彼のもとには娘・李憶如だけが残されました。

胡歌は、未熟ながらも成長していく李逍遥を繊細に演じ、視聴者に深い感動を与えました。

 

3作目 2006年「天外飞仙」胡歌が演じた童遠は、中国の伝説「天仙配」を基にしたドラマ《天外飞仙》の主人公です。童遠は、ある日天界から降りてきた七仙女・小七と出会い、次第に恋に落ちます。しかし、小七の存在は天帝に知られ、彼女は天界に連れ戻されてしまいます。失意の童遠でしたが、運命は再び二人を引き寄せ、小七は人間界で彼と共に試練を乗り越えていくことになります。胡歌の、小七を思う切ない表情や、困難に立ち向かう姿勢が印象的で、彼の演技力が際立つ作品となっています。

 

4作目2010年『神話』  胡歌が演じる易小川(い・しょうせん)は、ドラマ『神話』の主人公。現代の青年だった彼は、考古現場で偶然発掘した古代の宝箱を開けたことで、秦の時代へとタイムスリップします。

彼は当初、軽薄で享楽的な性格でしたが、戦乱の世を生き抜く中で成長し、大将軍・蒙毅(もう・き)としての責任を背負うようになります。朝鮮公主・玉漱(ぎょくそう)との切ない恋、項羽劉邦との友情、そして兄・易大川との絆を軸に物語は展開。

胡歌は、現代と古代を行き来する主人公の変化を見事に演じ、視聴者の心をつかみました。

 

5作目 2015年『伪装者』

胡歌が演じる明台(めい・たい)は、ドラマ『伪装者』の主人公。明家の末っ子として裕福な環境で育ち、学識も高い彼は、もともと政治には関心がありませんでした。しかし、香港への渡航中に軍統高官・王天風に拉致され、スパイとしての訓練を強制的に受けることになります。

やがて軍統の上海特務機関に配属された明台は、「毒蝎(どくさそり)」のコードネームを持つ優秀な特工へと成長。任務を遂行する中で、中共の地下組織と関わりを持ち、程锦云(てい・きんうん)と協力するうちに恋に落ちます。

胡歌は、純粋で反骨心のある青年が冷徹なスパイへと成長していく姿を見事に演じました。

 

6作目 2015年 琅琊榜

胡歌が演じる梅長蘇は、『琅琊榜』の主人公であり、知略に長けた「江左盟」の盟主。しかし、その正体は12年前に冤罪で滅ぼされた赤焔軍の少帥・林殊でした。瀕死の状態から生還し、身分を隠して帝都に戻った彼は、親友・靖王を皇帝に押し上げるため策を巡らせ、陰謀渦巻く宮廷で静かに復讐を遂げます。

やがて東魏との戦争が勃発。病に蝕まれながらも自ら出征し、勝利を収めるも、戦場でその生涯を閉じました。胡歌はこの悲劇的な英雄を見事に演じ、ドラマの大ヒットと共に高く評価されました。

 

7作目 2017年『猎场』

胡歌が演じる鄭秋冬は、『猎场』の主人公であり、逆境にも負けず成長を遂げるヘッドハンターです。

理想を抱きながらも挫折を繰り返し、友人・老白の死や事業の失敗を経験。しかし、恋人・羅伊人の支えを受けながら再起を図ります。ライバル・袁昆の不正を阻止し、誠実さを貫いた結果、成功を手にし、最終的には羅伊人の心も射止めました。

胡歌はこの波乱万丈なキャラクターを繊細に演じ、社会派ドラマとしての深みを与えました。

8作目 2022年『猎场』

胡歌が演じる「梅晓歌」は、光明県の新しい県長として任命され、様々な難題を解決しながら成長していく若きリーダーです。彼は高い情商と親和力を持ち、同僚たちと良好な関係を築きつつ、改革や環境保護、教育の充実などを推進。光明県を発展させ、貧困から脱却させるために尽力します。梅晓歌はその勇気と誠実さで、地域社会の発展と民衆の福祉を実現する重要な役割を果たします。

 

9作目 2023年『不虚此行』

胡歌が演じる「闻善」は、落ちぶれた編劇で、偶然に悼詞を書く仕事を始めます。この過程で、彼は様々な人々と出会い、悼詞を通じて他者を癒すと共に、自身も温かな癒しを得ていきます。彼は王先生(黄磊)、邵金穗(齐溪)などの依頼人との関わりを通じて、内面の成長を遂げ、最終的には自分自身を取り戻すことができるようになります。



10作目 2024年『繁花』

胡歌が演じる「阿宝(宝总)」は、1990年代の上海を舞台にした物語の主人公です。改革開放の波に乗り、平凡な青年から商界のトップへと成長していく過程が描かれています。阿宝の成功は、彼の身近な人々のサポートによるものです。しかし、神秘的な女性李李(辛芷蕾)や深圳の強力な経済界の人物の登場により、阿宝の事業と私生活は大きな試練を迎えることになります。

ドラマ『繁花』における胡歌は、その鋭い洞察力と情熱的な演技で、キャラクターの複雑さと成長をリアルに表現しています。

 

デビュー作から20年の胡歌の作品、いかがだったでしょうか。

これからも胡歌の卓越した演技力と深い感情表現に期待し、彼がどんな新しい役柄で私たちを魅了してくれるのか楽しみです。