「如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜」如懿を最も苦しめたのは永琪だった!?
ドラマ『如懿伝』を見た方ならご存じのように、如懿は長年の苦労の末に皇后の座に就きました。本来であれば、皇子や公主たちは彼女を「皇額娘」として敬うべき存在です。しかし、彼女に対して不満を抱く者もおり、時には如懿を陥れようとする動きさえありました。その中でも、如懿に最も深い傷を負わせたのは、彼女が幼い頃から育ててきた永琪でした。
野心を抱き始めた永琪
永琪は成長するにつれ、皇帝からの寵愛を受けるようになり、皇位を狙う資格を得ました。彼の上には兄たちがいましたが、それぞれが何らかの理由で皇位継承の資格を失っていきました。そうした中で、永琪は皇帝から重用され、和碩栄親王の称号を与えられるほどになりました。皇帝の期待を感じた永琪は、次第に皇位への野心を抱くようになったのです。
側室の言葉に影響される永琪
永琪の側室である胡芸角(田芸児)は、かつて母を如懿に殺されたと信じていました。そのため、彼女は永琪に如懿への不信感を抱かせるように仕向けます。「皇后は十二阿哥を皇位に就けたいと考えている」「あなたを陥れるかもしれない」とささやかれた永琪は、次第に如懿を遠ざけるようになりました。
如懿が窮地に立たされた時の永琪の態度
ある日、如懿は凌雲徹という人物との関係を疑われ、宮中で孤立してしまいます。海蘭はこの状況を打開するために助けを求めますが、永琪はそれを阻止しました。「今ここで助ければ、母上はもっと苦しくなる」と言い訳をしますが、実際には彼女を助けることを躊躇したのです。これに対し、実の母である海蘭は「私の息子がこんなにも冷酷だったとは」と嘆きました。
最期に訪れた後悔
やがて、永琪は病に倒れます。彼は自分の死を悟りながら、如懿への疑念が間違いだったことを悔やみます。「皇額娘は決して私を害そうとは思っていなかった」「疑いの心がなければ、私はもっと違う道を歩めたかもしれない」と後悔の言葉を残し、息を引き取りました。彼の死後、胡芸角も毒をあおり、自らの命を絶ちました。
まとめ
永琪が如懿を信じられなかったのは、胡芸角の影響だけではなく、人間の本質によるものでした。彼は「如懿が実子の永璂を皇位につけたがっているのではないか」と疑い、常に警戒していました。しかし、如懿は決してそのような策略を持っていたわけではなく、彼を実の子と同じように愛していたのです。もし永琪が早くそのことに気づいていたら、彼の人生はもっと穏やかで、如懿との関係も違ったものになっていたかもしれません。
