時空を超えた決着と新たな始まり
意児(いじ)は天后(てんごう)を説得し、「時間の塵埃」を解放することに成功します。二人は炎越(えんえつ)が老天帝に肉体を奪われていた真実を目の当たりにし、大きな衝撃を受けます。
天后は老天帝に改心を促しますが、彼は最後まで頑なに意志を曲げません。絶望した天后は「時間の塵埃」に身を投じ、二度と川の流れに戻ることはありませんでした。
その後、天界と魔界の全面戦争が勃発します。両者は互角の力をぶつけ合い、戦況は凄まじい惨劇へと突入します。
そんな中、炎越は「時間の法術」を発動します。彼の肉体内では、老天帝と自身の二つの意識がせめぎ合い、時間の流れが停止します。しかし、炎越は持ち前の意志力と愛する魏枝への想いで、ついに老天帝の意識を克服し、自らの肉体を取り戻します。老天帝の元神はついに灰と消え去りました。
その瞬間、天地に鳳凰の咆哮が響き渡ります。魏枝は「花戎」の光をまとって、見事に鳳凰として涅槃を果たします。その光は百花の奥深くに散り、新たな時代の幕開けを告げました。
最終話を終えて――新たな世界への旅立ち
第36話では、愛と犠牲、そして時間を超える強い意思が交差し、物語は壮大な最期を迎えます。魏枝と炎越は数々の試練を乗り越え、ついに真実と絆を取り戻しました。
最終シーンでは、二人が愛を胸に新たな旅へと歩み出すような未来が示唆されています。三界(天界・魔界・人間界)が揺れ動く圧巻のラストは、心に強く響く結末でした。
この作品は、仙侠ファンタジーの枠を超えた壮大な愛と運命の物語でした。魏枝と炎越の物語はここで幕を下ろしましたが、その光は未来へと続いていくことでしょう。