「私の国」という韓国ドラマは、高麗末期から朝鮮初期にかけての動乱の時代を背景にしています。具体的には、高麗王朝の終わり（918年～1392年）から朝鮮王朝の始まり（1392年～1897年）までの時代を描いており、高麗王朝第32代王・禑王（ウワン）から朝鮮王朝第2代王・定宗（チョンジョン）までの時代が舞台です。
この時代は、高麗がモンゴル（元）の支配を受けた後、民衆の疲弊と王朝の弱体化が進んでいました。そんな中、武将・李成桂（イ・ソンゲ）が頭角を現し、1388年には「威化島回軍」と呼ばれるクーデターを起こして高麗王朝を倒し、新たに朝鮮王朝を建国します。ドラマは、この激動の時代を生きる3人の若者たちの視点から描かれており、王族や重臣ではなく、一般の人々の生活や苦悩が描かれています。
また、ドラマの中で描かれる「第一次王子の乱」や「第二次王子の乱」といった出来事は、実際の歴史に基づいており、王位継承を巡る内紛や政治的な葛藤が描かれています。これらの出来事は、朝鮮王朝の初期の政治的な安定を大きく揺るがすものでした。
ドラマは、歴史的な背景を基にしながらも、フィクションの要素を織り交ぜて、よりドラマチックな物語を展開しています。そのため、実際の歴史とは異なる部分もあることに注意が必要です。ドラマを楽しむ上で、時代背景を理解することは視聴体験をより豊かにするでしょう。
