このエピソードでは、鳥羽上皇の寵姫である得子が、自分の息子である躰仁親王を東宮の位に立てようと画策します。そのために、躰仁親王を崇徳天皇の中宮である聖子(藤原忠通の娘)の養子にしました。一方、得子のライバルである待賢門院璋子は、佐藤義清への気持ちに揺らいでいました。璋子の傍に仕える堀河局は、義清に璋子に近づくなと忠告します。
ある日、雅仁親王と得子がいさかいを起こし、得子は雅仁親王に対して「白河院の子ではないか」と言い放ちます。この言葉を聞いた璋子が取り乱し、騒動になります。義清は璋子を心配して訪ねますが、璋子の心はまだ鳥羽院にあることを知り、逆上してしまいます。そして、璋子の首を絞めてしまうという衝撃的な行動に出ます。この事件は藤原頼長に目撃されてしまいましたが、鳥羽院は義清を責めませんでした。鳥羽院は「璋子が誰と何をしようと自分は何も感じない」と言い放ちます。絶望の中、義清は出家することを決めます。
このエピソードは、政治的な策略や恋愛感情が絡み合う複雑な人間関係を描いており、登場人物たちの心情の変化がドラマの中心となっています。特に、義清の心の動きと彼の決断は、この話のクライマックスを飾っています。また、実際の歴史においても、佐藤義清が璋子への失恋が原因で出家したという話は有名です。