映画とドラマに沼る主婦

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連続テレビ小説「カーネーション」の第104話のあらすじは

連続テレビ小説カーネーション」の第104話のあらすじは以下の通りです。

第19週「自信」「雪割草」

第104話では、時代の移り変わりとともに、小原家にも変化の波が訪れます。昭和33年、ファッション業界ではディオールが発表したサンローランによる「トラペーズライン」が話題を集めていました。しかし、糸子の目にはそのデザインが「アッパッパ」(簡素な家庭着)にしか見えず、斬新さを理解することができません。このシーンは、伝統と新しさのぶつかり合いを象徴していて、時代の変化に戸惑う糸子の姿がリアルに描かれています。

そんな糸子に、商売の勝負を仕掛けてくるのが北村です。彼はトラペーズラインのデザインを取り入れた服で勝負しようと持ちかけますが、糸子はこれを一蹴してしまいます。ここで描かれるのは、糸子の確固たる職人気質と、自分の美学に忠実である姿勢です。しかし、糸子の娘、直子はこの新しいデザインを「ええでこれ」と評価。若者たちが新しい時代の風を敏感に感じ取っていることが対照的に描かれています。世代間の価値観の違いが、ここで鮮明になりますね。

一方で、直子は高校を卒業し、ついに東京へ上京する日が近づいています。東京での新生活に期待を膨らませつつも、都会で田舎者と馬鹿にされないようにと、髪型や服装に悩む直子の姿は、若者ならではの葛藤がよく表れています。このシーンは、戦後の高度経済成長期に突入した日本社会を背景に、地方出身者が都会へ出て行く苦悩や不安をリアルに描いている点が非常に魅力的です。

直子が地元の美容室でパーマを当てようとするも、糸子に見つかり反対される場面は、母と娘の愛情のやりとりが際立つ瞬間です。糸子の不安や心配は、時代の変化や娘の成長に対する親としての葛藤がにじみ出ており、感情移入せずにはいられません。結局、直子は高校の制服のセーラー服を着て東京へと旅立ちます。このシンプルな見送りのシーンには、成長と別れの切なさが詰まっています。

そして、糸子が感じる寂しさも痛いほど伝わってきます。直子がいなくなった小原家で、寂しさを紛らわすためについにテレビを購入し、家族みんなでのど自慢番組に合わせて合唱するシーンは、戦後の家庭の象徴的な一コマです。日本がテレビ文化に染まり始めたこの時期を背景に、小原家の温かさや家族の絆が描かれ、時代が変わっても変わらない家族の温もりを感じさせます。

第104話は、家族の成長と時代の流れが巧みに交差するエピソードであり、直子の新たな旅立ちが、これからの物語の大きな伏線となっていくことでしょう。