連続テレビ小説「カーネーション」の第80話のあらすじは以下の通りです。
第15週「愛する力」「ベニバナ」
『カーネーション』第80話では、昭和20年12月という時代背景の中で、糸子とその家族が新たな希望を見出す姿が描かれています。この時期、日本は戦後の復興に向けて少しずつ歩みを進めており、日常生活の中に新たな喜びを取り戻しつつあります。八重子の念願のパーマ機が安岡家に届くことで、家族の絆も一層深まる瞬間が訪れます。
八重子が糸子に感謝しながらパーマをかけてもらうシーンでは、二人の姉妹の心の通い合いが強調されています。苦しい戦後の時代、彼女たちの間には互いを支え合う温かい絆が存在し、日常の中に小さな幸せを見出す力強さが表現されています。八重子がパーマ機を手に入れたことで、家族全体の士気も上がり、これからの未来に対する希望を抱くことができるのです。
一方で、玉枝は新しいパーマ機に対して気に入らない様子を見せますが、八重子はそれを気にしないという姿勢を貫きます。この対立は、家族内の意見の相違や価値観の違いを象徴していますが、結局はそれを乗り越え、家族としての一体感を持つことが大切であることが伝わります。
年の瀬が迫る中、闇市に正月飾りや正月料理の食材が並ぶ光景は、戦後の日本が少しずつ活気を取り戻していることを示しています。大晦日には『紅白音楽試合』が放送され、優子と直子が元気に『リンゴの歌』を歌うシーンは、家族の温かさと明るさを感じさせてくれます。糸子が来年に向けて願う「もっといい年になりますように」という祈りは、未来への希望の象徴でもあり、視聴者の心に深く響きます。
続く昭和21年2月になると、オハラ洋装店は再び繁盛を見せ始めます。軍需品の払い下げによる生地不足は続いていますが、客が増えることで商売も活気を取り戻すのです。この時期、社会全体が復興へ向けて進んでいることが窺えます。優子と直子が大きくなり、ますます騒がしくなる様子は、家庭の賑やかさを象徴しており、糸子が家から追い出そうとするシーンでは、母としての厳しさも感じられます。
ある日、勝と同じ部隊にいた男性が小原家を訪れ、勝の大事にしていた家族写真を手渡します。これまでの浮気を許す気になった糸子は、勝の浮気の証拠である写真を火鉢で燃やします。この行動は、彼女が新しい気持ちで勝との関係を再構築しようとする決意を表しており、過去を手放す勇気が必要であることを示しています。
第80話は、糸子の成長と家族の絆が描かれた感動的なエピソードです。戦後の混乱の中で彼女たちがどのように希望を見出し、前に進んでいくのか、次回の展開が待ち遠しいです。彼女たちの物語から、多くの人が勇気をもらえることでしょう。