NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の第45話のあらすじは以下のとおりです。
第9週 「雨のち旅立ち」
第45話は、百音(もね)の成長と葛藤が強烈に描かれた回であり、彼女がついに家族に東京行きを告げる決意を固める様子が心に残ります。家族に自分の決意を伝えるために帰省した百音が、緊張と不安から酒に溺れてしまうシーンは、彼女の繊細で人間らしい部分を感じさせます。普段の百音は強い意志を持ちながらも、家族に大きな変化を告げることに対してはどうしても不安を隠しきれなかったのでしょう。このシーンでは、彼女の未熟さがありながらも、最終的には自分の決意を家族に伝えることができ、成長の一歩を踏み出したことが感じられます。
百音が実家で酒を飲み過ぎて酔いつぶれてしまうのは、ただのコミカルなシーンではなく、彼女の内面的な苦しみが見え隠れする瞬間でもあります。東京に行くことを決めた理由は単なる冒険や逃避ではありません。百音は、東日本大震災(2011年3月11日に発生した、東北地方を中心に甚大な被害をもたらした大震災)の恐怖と、故郷の人々とその痛みを共有できないことに後ろめたさを感じていたのです。この苦しみから逃れたいと考えることは自然な感情でしたが、東京に行く決意をした本当の理由は、単なる逃避ではなく「気象」を通じて大切な人々を守りたいという強い覚悟から来ていることが、百音の成長を感じさせます。
百音が気象の仕事に心血を注ぐ覚悟を語る場面では、彼女がただの一人の若者から、地域の未来を考える人間へと変わったことが明確に表現されています。彼女が目指す「気象予報士」としての仕事には、単に天気を予測するだけでなく、人々の命や生活を守る責任が伴います。百音の中でその覚悟が生まれた瞬間が、彼女の人生にとって大きな転機であり、その成長を感じ取ることができる瞬間です。
家族の中に、百音の決意に反対する者は一人もいませんでした。百音が家族に自分の気持ちを打ち明けたことで、家族の理解と支えが得られたことは、彼女にとって大きな安心感をもたらしました。家族の存在が、百音にとっての強い支えであり、これからの新しい一歩を踏み出すための力となったことが感じられます。
そして、百音が東京に行く決意を固め、登米(とめ)へ戻るシーンでは、地元の人々やサヤカ(さやか)との別れが描かれます。この別れもまた、百音にとって大きな意味を持っています。故郷と新しい場所との間で揺れる百音の心情が、視覚的にもドラマチックに描かれ、彼女の成長とともに感動を呼び起こします。
これからの百音が、東京でどのように自分の夢を追い続けるのか、また故郷の人々との絆をどう保ちながら生きていくのか、その展開に胸が高鳴ります。彼女の選んだ道が、どのように成長していくのかが楽しみであり、これからも目が離せません。