中国の古装宮廷ドラマ『浮図縁（ふとえん）』は、王鶴棣（ワン・ホーディー）と陳鈺琪（チェン・ユーチー）が主演し、複雑な愛憎劇と政治的陰謀が絡み合う物語で、多くの視聴者を魅了しました。特に、主要なカップル（CP）の結末は、それぞれ異なる運命をたどり、視聴者に深い印象を残しました。
肖鐸と歩音楼：愛を貫き自由を手に入れる
物語の中心となる肖鐸と歩音楼の関係は、数々の困難を乗り越えた末、最終的に自由を手に入れることができました。肖鐸は実は太監ではなく、弟の仇を討つためにその身分を偽って宮中に入りました。歩音楼は先帝の才人として殉葬される運命にありましたが、肖鐸の助けで命を救われ、二人は次第に心を通わせていきます。最終的に、二人は死を偽装して宮中から逃れ、平穏な生活を送ることになります。
曹春盎と彤雲：忠誠と愛の結晶
肖鐸の忠実な部下である曹春盎と、歩音楼の侍女である彤雲もまた、物語の中で注目されるカップルです。彼らは主人たちの逃亡を助けた後、自らも宮中を離れ、共に新たな生活を始めます。二人は小さな商売を営みながら、幸せな日々を送ることになります。
慕容高巩と栄安皇后：愛の執着が招いた悲劇
一方で、慕容高巩と栄安皇后の物語は、愛の執着が悲劇を招く典型例となりました。慕容高巩は幼少期に歩音楼に助けられたことから彼女に執着し、最終的には皇帝の座に就くも、彼女の心を得ることはできませんでした。その結果、彼は皇位を追われ、出家することになります。
栄安皇后は肖鐸に対して一方的な愛情を抱き、彼を自分のものにしようとしますが、肖鐸の心は歩音楼にありました。最終的に、栄安皇后は失意の中、自ら命を絶つという悲劇的な結末を迎えます。
宇文良序と慕容婉婉：意外なカップルの誕生
物語の中で意外なカップルとして描かれたのが、宇文良序と慕容婉婉です。彼らは当初、対立する立場にありましたが、次第に互いを理解し合い、最終的には夫婦となります。宇文良序は南苑王兼駙馬として、慕容婉婉と共に新たな時代を築いていきます。
結末の補完：脚本家による後日談
ドラマの放送終了後、脚本家は視聴者の要望に応え、物語の後日談を公開しました。それによれば、肖鐸と歩音楼は二人の子供をもうけ、食堂を営みながら平穏な生活を送っています。また、宇文良序と慕容婉婉は新たな政権を支え、国は安定と繁栄を迎えます。このように、主要なキャラクターたちはそれぞれの幸せを見つけ、物語は円満な形で締めくくられました。
『浮図縁』は、複雑な人間関係と政治的陰謀が絡み合う中で、愛と忠誠、そして自由を求める人々の物語を描き出しました。それぞれのカップルがたどった運命は、視聴者に深い感動と考察の余地を提供しています。今後も、このような魅力的な作品が登場することを期待したいですね。
