『翔ぶが如く』には原作があります。このドラマは、司馬遼太郎の同名の長編歴史小説を原作としています。原作は1972年から1976年にかけて『毎日新聞』朝刊で連載され、その後文藝春秋から刊行されました。
原作とドラマの類似点は、主に以下の通りです:
西郷隆盛と大久保利通の友情と決別を軸に、明治維新を創り上げた二人の関係を描いています。
征韓論や明治6年政変などを経て、神風連の乱や西南戦争の決起と展開を描いています。
一方で、ドラマと原作の相違点は以下の通りです:
ドラマはNHK大河ドラマとして1990年に放送され、原作の内容を基にしつつも、ドラマ独自の解釈や展開が加えられています。
ドラマの第1部「幕末編」は、原作の挿話と、司馬遼太郎の他の作品を元にしたオリジナルストーリーで構成されています。直接的に原作としたのは第2部「明治編」のみです。
原作では西郷隆盛や大久保利通をはじめとする多くの薩摩人が無口な人物として描かれていますが、ドラマでは視聴者の理解を助けるために台詞が追加されています。
以上の点から、ドラマは原作を忠実に再現しつつも、視聴者に分かりやすく、ドラマとしての面白さを追求するために独自のアレンジが施されていることがわかります。ドラマ化にあたっては、原作の魅力を生かしつつも、新たな解釈や展開を加えることで、作品に新しい命を吹き込んでいます。