『元禄繚乱』は、江戸時代の元禄時代を舞台にしています。元禄時代は、1688年から1704年までの期間を指し、5代将軍徳川綱吉の治世にあたります。この時代は、政治的には幕府の権威が安定していた一方で、享楽的な文化が花開き、経済的にも商業が発展しました。しかし、その裏で政治や経済の乱れも見られ、社会の矛盾が顕在化していた時期でもあります。
このドラマでは、元禄時代の華やかな文化とともに、赤穂事件（忠臣蔵）を中心とした武士たちの生きざまや、権力者たちの謀略が描かれています。特に、大石内蔵助と赤穂浪士たちの仇討ち計画や、それを取り巻く政治的な動きが重要なテーマとなっており、当時の社会状況や人々の思惑が複雑に絡み合う様子が描かれています。元禄時代の世相と徳川綱吉の治世への抗議を目論む大石内蔵助、吉良上野介の親類である米沢藩上杉家と赤穂浪士とを相争わせ、己の権勢のために両藩の取り潰しを狙う柳沢吉保、その柳沢の謀略の阻止を狙う米沢藩家老・色部又四郎など、実際の歴史に基づいた人物たちの謀略戦が描かれています。
