任労任怨は、北方の探子が王小石の手に調令があることを突き止めたと白愁飛に報告します。調令は蔡京が探し求めているもので、王小石が持っている可能性が高いとのことです。任労は、すでに蔡京にその情報を伝えたと伝え、白愁飛に指示を仰ぎます。白愁飛は表面上、任労の報告を褒めるものの、その目は冷徹であり、暗い雰囲気が漂っています。蔡京と白愁飛は再び顔を合わせ、白愁飛は王小石が戻ったことを告げます。王小石が戻ったこと自体はそれほど大きな問題ではありませんが、蔡京が最も気にしているのは、王小石が持ち帰った調令だということです。蔡京は調令を必ず取り戻すため、どんな代償を払ってでもその手に入れようと決意します。
白愁飛は蔡京に「安心しろ、王小石から調令を必ず手に入れる」と言い切り、彼の計画を説明します。白愁飛は温柔が落ち着いている場所を知っており、温柔を愁石斋に招待します。温柔はその誘いに応じ、白愁飛とともに愁石斋に向かいます。愁石斋で、温柔は白愁飛に対して過去の思い出を語り始めます。彼女の心には、三人がかつて一緒に過ごした時間が鮮明に浮かびます。温柔は、白愁飛が師兄の蘇梦枕を殺したことを強く非難し、また王小石を傷つけたことに対して怒りを抱いています。しかし、白愁飛は自分の立場を擁護し、過去の出来事を振り返りながら、他人との結びつきに対する不満を語ります。白愁飛は、蘇夢枕が恵まれた環境で生まれたことに対して嫉妬し、彼が得たものはすべて自分が争って手に入れたものであると訴えます。
温柔はその話を聞いても心が揺れず、白愁飛に対して無関心な様子を見せます。彼女は過去の絵を返し、その絵には王小石と自分が描かれており、三人が共に過ごした日々を思い起こさせます。白愁飛はその絵を開いてみると、思いがけないことに王小石が描かれていたことに驚きます。温柔がその絵を返した瞬間、白愁飛は再び温柔に協力をお願いし、彼女を説得しようとします。白愁飛は任労任怨に温柔を監視させ、彼の命令が果たされることを確実にしようとしますが、任労がうまく対応できなかったため、激しく叱責されます。
一方、王小石は象鼻塔の仲間たちと共に、蔡京に調令を届けるために動きます。王小石は象鼻塔のメンバーに指示を出し、官家に証拠を渡すための準備を整えます。しかし、官家がその証拠を受け取った後、沈黙を貫き、何も言葉を発しません。この反応に無邪は不安を感じ、王小石の安危を案じます。無邪は王小石にすぐに知らせを送り、金風細雨楼に向かうよう手配します。
その途中、任労は白愁飛の指示を受けて温柔を人質として捕らえ、王小石に証拠を渡させるために脅迫します。しかし、任労はついに自分が白愁飛に耐えきれなくなり、自ら命を絶つ決断を下します。彼は死を選び、白愁飛にその死を冷徹に受け入れられます。白愁飛は任労の死を無情に処理し、その死によって自分の力を再確認します。彼は温柔を人質に取り、王小石をおびき出すためにさらにその圧力を強めます。
王小石と無邪はついに金風細雨楼に到着し、白愁飛との壮絶な対決が始まります。白愁飛は温柔を拘束し、王小石をおびき寄せるためにその命を脅かします。王小石は白愁飛に対して、なぜ大哥(蘇梦枕)を殺したのか、そしてどうして兄弟がこのように分裂してしまったのかを問い詰めます。白愁飛は、自分が江湖で生き残るためには一人でなければならないと語り、私欲のために江湖を引き裂いたことを告白します。激しい戦闘が繰り広げられ、王小石は白愁飛に反撃します。
その頃、温柔は縛られた状態から自力で脱出し、密道を開くために石灯篭を動かします。温柔が密道を開くと、そこに雷純が現れ、轎子に乗った人物を連れてきます。その人物は蘇梦枕であり、彼は温家の秘薬を使って命を繋いでいますが、その命は次第に尽きていき、精神が次第に失われていく状態にあります。この場面で、温柔は蘇梦枕の命運と共に新たな運命を知ることになります。
このエピソードでは、王小石と白愁飛の間での激しい対立が描かれ、温柔が蘇梦枕を助けるために重要な秘密を知ることとなり、物語はますます緊迫した展開を迎えます。