中国ドラマ「東宮(とうぐう)~永遠の記憶に眠る愛~」第10話のあらすじは以下の通りです。
小楓は父・西洲王の元へ駆け寄り抱きつきますが、そこへ高顯が現れ、西洲王が謀反を企てていると非難します。小楓は、自分が逃げ出したことで状況を悪化させたと自責の念にかられます。高顯は、西洲王が王妃を亡くしてから精神が錯乱しており、自身が小楓との和親を進めることで、西洲王を守ると提案します。そのうえで、小楓を監視下に置き、翌日に中原へ連れて行くよう命じます。
小楓は侍女から、王妃の死後、西洲王は正気を失い、厚葬を望んだものの使臣たちは反対していたことを知ります。その侍女は密かに阿渡に手拭いを渡し、それは西洲王の筆跡で、高顯の真の目的が不明なこと、そして安国公を訪ね、豊朝太子に嫁ぐことで身を守るよう記されていました。
小楓は悩んだ末、その指示に従う決心をし、阿渡を通じて安国公に接触。安国公は小楓を侍女の姿に変装させ、西洲を出発します。ところが、高顯が追いかけてきて荷物を検査。最終的に小楓の変装が見破られますが、小楓は自ら太子に嫁ぐことを宣言し、安国公に同行を求めます。
しかし、高顯は安国公をその場で斬殺し、一行もろとも殺してしまいます。事件は「流賊の襲撃」として皇帝に報告され、小楓は李承鄞のもとへ連れて行かれます。
李承鄞は高顯の後ろ盾を恐れて表向きは礼を尽くすものの、小楓からは「卑劣で無恥な裏切り者」と激しく糾弾されます。小楓は、祖父を死に追いやり、父を狂わせ、母を死に追いやったのは李承鄞だと訴えます。李承鄞は「小楓が生きてさえいてくれればいい」と懇願しますが、小楓は「復讐こそが望み」と言い放ちます。
そこへ顧剣が現れ、太子はすでに死んでおり、李承鄞が次の太子になる可能性が高いこと、小楓が豊朝に嫁げば太子妃となり、復讐は不可能になると告げます。
絶望した小楓は、李承鄞にかつての「三つの約束」を覚えているか問いただし、李承鄞が頷くと「顧剣を殺せ」と命じます。李承鄞は躊躇し、小楓は二人とも見限り、怒りに満ちた表情でその場を去ります。
その夜、阿渡が小楓のもとに現れ脱出を図ります。高顯は逃亡に気づき、「生死問わず連れ戻せ」と命じ、李承鄞も「小楓を傷つけるな」と命令して追跡します。
逃亡中、顧剣が追手を斬り倒し、小楓と阿渡は山の頂上に辿り着きます。小楓は顧剣からかつて贈られた鳴笛を取り出し、無言で谷底に投げ捨てます。それは二人の信頼と思い出が詰まった大切な品でした。顧剣は目の前で全てを失ったと悟り、抵抗もせず立ち尽くします。そこへ阿渡が剣を突き刺し、顧剣は小楓を見守ったまま倒れます。
小楓と阿渡はさらに逃げ続けますが、霧の中で離れ離れになってしまいます。阿渡は追ってきた裴照と戦い、李承鄞は小楓を追って前進します。
ついに小楓は「忘川」と呼ばれる崖に辿り着き、先端の木の枝の上に立ちます。李承鄞は緊張しながら、小楓に降りるよう必死に呼びかけます――。
次回、第11話では、小楓の運命がさらに大きく動き出します。どうぞお楽しみに。