映画とドラマに沼る主婦

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連続テレビ小説「カーネーション」の第71話のあらすじは

連続テレビ小説カーネーション」の第71話のあらすじは以下の通りです。

第12週「薄れゆく希望」「アネモネ

第71話は、戦時中の厳しい現実と、人々がどのように生き抜こうとしているのかが深く描かれた回です。昭和19年(1944年)の日本、戦争がさらに激しさを増す中で、それぞれのキャラクターが直面する苦難が胸に迫ります。

まず、大日本婦人会の澤田の次男が戦死し、その葬式行列が描かれます。これは、戦時中の家庭が次々と悲劇に見舞われ、日常が戦争によって壊されていく様子を象徴しています。澤田という人物が、これまで糸子に対して厳しく接してきた背景には、自分自身が大きな苦しみを抱えていたからこそ、強い態度をとっていたのだと感じられます。戦争が奪うものは人命だけでなく、人の心や生活のあらゆる側面にまで及んでいることが、この葬式のシーンから伝わってきます。

そして、八重子が仕事を失い、安岡髪結い店が閉店に追い込まれるというエピソードもまた、戦争が人々の生活にどれだけの影響を与えていたのかをリアルに映し出しています。彼女がオハラ洋装店で働き始めるシーンは、糸子が周囲の人々を支えながら生きていく姿勢を象徴しており、彼女のリーダーシップや人を助けたいという強い意志が感じられます。

さらに、このエピソードの中心となるのは、糸子と奈津の関係です。糸子はかつての友人である奈津に呼び出され、彼女の苦境を知ることになります。吉田屋を売ることもできず、多額の借金に苦しむ奈津。奈津がここまで追い詰められる前に、誰にも相談せずに抱え込んでしまったことに糸子は苛立ちますが、夫に逃げられ、病弱な母を抱える奈津の状況を知ると、彼女を助けるために奔走します。

このシーンでは、糸子の強さと優しさが強調されます。戦時中の厳しい状況下でも、友人を助けようとする姿勢は、戦争という大きな災難の中で人々がどれだけ支え合って生きていくことが大切だったかを教えてくれます。神戸の祖母に相談し、なんとか奈津を救おうとする糸子の姿には、時代背景に左右されない人間の温かさや希望が描かれています。

しかし、最終的には奈津が母を連れて夜逃げしてしまい、糸子はその事実に泣き崩れます。このシーンは、戦時中の絶望感と、それでも何かを変えようと努力する糸子の姿が強烈に対比されています。奈津を助けられなかった無力感に打ちひしがれる糸子の涙は、戦争がいかに人々を無情に引き裂いていくかを痛感させられます。

この回では、戦時中の日本の厳しい現実が細かく描かれながらも、糸子の人間らしい感情や、周囲の人々との絆が丁寧に表現されています。戦争という逆境の中で、それでも前を向いて歩もうとする糸子の姿には、今後の展開への期待感が募ります。