映画とドラマに沼る主婦

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連続テレビ小説「カーネーション」の第113話のあらすじは

連続テレビ小説カーネーション」の第113話のあらすじは以下の通りです。

第20週「あなたを守りたい」「エンゼルランプ」

第113話は、家族の絆と個々の夢が交錯する緊迫感あふれる展開でした。昭和36年(1961年)の東京は、ファッション業界におけるプレタポルテ(高級既製服)の時代。そんな時代に果敢に挑む直子の奮闘が描かれ、彼女の成長と葛藤に心が揺さぶられます。

 

直子が東京の百貨店で店を構えたものの、岸和田の実家に毎晩電話をかけてくる姿は、都会での孤独やプレッシャーを感じさせます。家族の愛情があっても、直子はひとりで戦わなければならない現実があります。それを心配する千代の気持ちは、まさに親なら誰でも共感できるものでしょう。そして糸子が様子を見に東京へ向かうという行動には、母としての不安とともに、かつて自分が挑戦してきた道を再確認するような意志も感じられます。

 

東京の店に到着した糸子が目にしたのは、厳しい現実。直子は、ショーウィンドウのディスプレイを撤去され、店員たちからも冷ややかな目で見られるという屈辱を味わいます。さらに、客からは商品クレームがつくなど、直子が直面している逆風は想像以上のものです。糸子は「服は買った人が気持ちよく着てはじめて完成する」と、デザインの本質を伝え、娘を励まします。この教えは、まさに糸子がこれまで歩んできた道そのものです。自分のデザインだけでなく、着る人の気持ちを大切にすることが、デザイナーとしての真髄であることを改めて実感します。

 

その夜、糸子が直子の仲間たちに夕食を振る舞い、夢を語り合う場面では、若手デザイナーたちの情熱がひしひしと伝わってきます。プレタポルテで世界中の人々に自分の服を着てもらいたい、東京をパリのように流行の中心にしたいという大志は、1960年代という時代背景と見事にリンクしています。高度経済成長期の日本では、世界と競い合い、ファッションも一流を目指す時代に突入していました。彼らの夢は大きく、しかしそれを支える苦労もまた計り知れないものです。

 

糸子が岸和田に戻った後の、北村からの申し出も見逃せません。聡子をデザイナーとして育てたいという北村の言葉は、一見野心的な提案のように聞こえますが、糸子にとっては娘を取られたくないという母としての思いが強く感じられます。それでも、聡子自身がやる気を見せる場面には、彼女が自分の力で道を切り開こうとする意志が垣間見えます。親としての不安と、娘の成長を見守る心の葛藤が交差する瞬間です。

 

第113話は、家族の愛情と個々の夢がぶつかり合う、非常にドラマチックな回でした。糸子と直子、そして聡子、それぞれの夢と現実がどう絡み合っていくのか、これからの展開にますます期待が高まります。