映画とドラマに沼る主婦

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連続テレビ小説「カーネーション」の第74話のあらすじは

連続テレビ小説カーネーション」の第74話のあらすじは以下の通りです。

第13週「生きる」「マリーゴールド

第74話は、戦時中の日本、特に大阪の状況がリアルに描かれたエピソードです。昭和20年3月14日、大阪の街は焼夷弾によって焼き払われましたが、幸いにも岸和田には落ちなかったものの、戦争の影響は避けられないものでした。糸子は、家族や従業員を守るため、郊外の農家に母のハル、娘の千代、そして子供たちを疎開させ、三人の縫い子には農作業を手伝わせることで食料を確保します。このような時代、食料の確保はまさに命綱であり、農作業を通じての食料調達は家族や従業員を守るための糸子の決断力と行動力が光るシーンです。

週に一度だった防火訓練が二回に増え、昼夜を問わず鳴り響く空襲警報。空襲の恐怖に耐えながらも、糸子は毎日自転車で重たい食料を運び続けます。戦時中の生活は想像を絶するもので、食料の調達も命がけ。疲れ果てた糸子の姿は、ただの母親でありながらも一家の大黒柱として全力で戦う姿を映し出しています。戦争が日常のすべてを奪い去り、糸子にとってもそれは重い現実であったに違いありません。

さらにこのエピソードでは、奈津の悲劇的な運命も描かれます。かつては裕福だった奈津も、戦争の影響で無一文となり、食料にも困り果て、見知らぬ男と出会うところまで追い込まれてしまいます。このシーンは、戦争がすべての階層の人々にどれだけの苦しみをもたらしたかを痛感させます。奈津のように生活基盤を失い、食料を盗むほどに困窮する姿は、戦争の無慈悲さを感じさせます。

そして、昭和20年7月の酷暑の中、疲れ切って食べることも寝ることもできなくなった糸子のもとに「広報」が届きます。それは戦死の知らせでした。この瞬間、戦争の残酷さが改めて浮き彫りになります。戦地に赴いた者たちが戻ってこない現実、それが「勝戦死」として伝えられる悲しい知らせは、家族にとって最も辛い瞬間の一つです。糸子にとって、日々の食料確保と戦争の現実との板挟みの中で、この知らせがどれだけ心に重くのしかかったか、想像に難くありません。

このエピソードでは、戦争によってもたらされた人々の悲しみや苦しみ、そしてその中で強く生き抜こうとする糸子の姿が鮮やかに描かれています。特に、家族や従業員のために必死に動く糸子の姿には感動を覚えずにはいられません。『カーネーション』は、戦時中の日本の現実を描きながらも、そこで生きる人々の強さや希望を映し出す作品です。この第74話も、そんな強さを感じさせる力強いエピソードとなっています。